旭華園 news

おおきなコブシと白壁の家

 3月も10日の声を聞くころには、さまざまな木々が開花します.今回の主役コブシも花びらが開き始めました.
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 昨年夏に、当時商談中だったお客様と御一緒にプリミティブアートのコレクター稲葉京さんご夫妻が、当社に植木を見にお越しくださいました.お名前だけは存じていましたが、初めてお会いした印象は、あまりに気取りのない、気さくな方で想像していた人物像とは違いリラックスした気分でお話が出来ました.
いろいろな木を見た中で、トネリコ、オオヤマレンゲ、カンボク等と次々に見立てていかれました.植木を見る目は厳しく、稲葉さんご夫妻の美に対する篤い想いを感じました.樹木のセレクトは稲葉さんの感覚に任せ、性質等の特徴を説明するだけに徹しました.稲葉さんご夫妻の美に対する感性に強く惹かれたからです.
 圧巻は、高さ9m葉張り3mほどの双幹の立派なコブシです.このようなサイズは住宅の庭木としてはかなり大きなもの.それを躊躇せず、いとも簡単に決めてしまう、直感の感覚はかなりのものと感じました.その日のうちに商談が無事に成立し、植付の段取りを決めました.
 一般的に高齢のコブシは、移植が比較的難しいとされています.夏の暑い盛りは避け、植え付け時期は、落葉樹の活動が休止する冬場に先送りさせてもらうことになりました.

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 稲葉さんは、昨年9/19~3/14まで佐川美術館で開かれている展覧会”吉左衛門 X インドネシアン・プリミティブアート 稲葉京セレクション”のため多忙な毎日を過ごされていましたので、展覧会後に植えつけるつもりでいました.ところが最近の雨の多さと、急激な気温の上昇でコブシの花が開き始めてしまいました.これ以上送るのは樹木の生育に危険な為、着工日を急きょ3/9に早めることになりました.

 現場は、赤土の粘土質な水はけの悪い土壌、高台で上下から風の吹き付ける過酷な環境でした.以前他社さんが植えたというコブシは見事に枯れていました.その他の樹木も樹勢が悪く胴枯れしているものもありました.水はけの悪い場所をコブシは嫌うということもあり、植付は水はけを考慮して土壌改良を行い、さらに高植えにしました.もちろん支柱は強固なものを施してあります.
 また、コブシの根がこの土地の土壌に耐えうるものとなるように発根を促進させる薬等を施しました.

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 コブシの淡い灰色の太い幹と、白壁の大きな屋根の建物とは色・ボリューム感や、点在しているインドネシアの木・石造美術品ともお互い響きあい調和し、とても造形的な美しさを感じました.




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 庭に点在している石造美術品には様々な彫刻がなされ、一見異国を思わせますが、素朴な意匠、彫りの具合や輪郭のイビツさがとても日本人の感覚にあって、違和感のない気持ちのよさを感じました.

 佐川美術館にも行ってきました.
またの記事に書き込みたいと思います.
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by kyokukaen | 2010-03-13 15:27